雄弁さを隠し持つ寡黙なオブジェたち

古森秀夫+堀込和佳 ふたり展「地層はかたる-geopark-」

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展:古森秀夫+堀込和佳 ふたり展「地層はかたる-geopark-」 
時:2024[R06]10.11 fri〜 2024[R06]10.20 sun
所:国分寺くるみギャラリー

 

今回の展示タイトルの「地層」に絡めて思ったのは「人新世」という単語。斎藤幸平の著作で知った。我々はこれまでの時代区分とは異なる領域にいて、環境への負荷をますます増やしているのが、ニンゲンどもの活動だという。

 

今回の二人展では、好ましくない近未来に対して持つ、さまざまな生物の言葉にならない憤りや、あるいは逆に理想的な環境への憧れや礼賛、それらが語られているようにも感じた。

 

器や絵の表面を覆うザラザラした質感や筆致は、決して不快なノイズではなく、むしろ1/f(エフブンノイチ)ゆらぎのような心地よいリズムが漂ってくる。それを肌で感じられるのが二人の作るモノの数ある魅力のひとつ。フィトンチッドに包まれた森にいざなわれたような感覚 ♪ というのは大袈裟だろうか…

 

堀込和佳さん直筆による詩の一部に

『遠いのか近いのかワカラナイけど見えるんです』

というフレーズがある。

 

うまく証明はできないけど、そこに在る!感じ…

あいまいな確信、という矛盾を含む事象さえもある。

それが、日々刻々の暮らしってことなのでしょう。

 

地球が積み重ねできたひとつひとつの出来事は、

未来へ向け何かを示し続けている、そのような感覚か。

 

大地を駆ける馬、木立がサワサワ、空飛ぶ鳥…

オブジェ皆それぞれの想いを語っている。

 

[2024.10.19 / 2024.11.03 update]

 

◆参考

人新生 https://ja.wikipedia.org/wiki/人新世

 

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