片隅にあった はずなのに 拡がる記憶の 繁殖事例

記憶:リメンブランス ― 現代写真・映像の表現から

*画像はSNSで> INSTAGRAM → https://www.instagram.com/p/C7YKXKxva3D/


展:記憶:リメンブランス ― 現代写真・映像の表現から 
時:2024[R06]03.01 Fri〜 2024[R06]06.09 Sun
所:東京都写真美術館

 


8名のアーティストたちによる写真展。

とはいえ、いわゆる「写真」だけの展示ではなかった。

 

スタートは、《誕生日》に写真館で撮られた「カメラ小僧」篠山紀信が成長する姿。記念撮影による時の経緯だ。髪型こそ変われど幼き頃から「紀信」本人そのもの。それは当たり前なのだが並列にみせられると面白い。これらの写真は本人がシャッターを切ったわけではない。でも「記憶」というテーマに添っての考察を「作品」として掲示したのだろう。

 

その後には《家》シリーズ。「住まい」「まち」「所在」を主題としたと思われる展示が続く。2011年《ATOKATA》でも「人」が感じられた。POPで晴れやかなイメージが強い人だけど、これらは別の側面からのアプローチだった。

(*この篠山紀信コーナーのみ撮影禁止)

 

サブタイトル『リメンブランス』が示すように、どこか「見覚え」のある景色をなんとかして捉えようとする、写真家(アーチスト)それぞれの試みが集まってきた空間が興味深い。

 

どこか重い経緯のある歴史の痕跡を時の変化として淡々と見せ、考えさせる作品、

撮影者不詳の「上野彦馬」の写真を持ち帰りOKなポスターにも反映し、その積み重ねの残量により変化する様がまるで紙の彫刻のような作品、

法則性から生み出す絵画を、AI時代ならではの実験的な試みで示した作品、

室内に外の景色を取り込んだカメラ・オブスクラの技を活かした不思議なポートレート作品、

そこから派生し陶器に写真を転写した作品などなど…

 

同時期に開催していた「木村伊兵衛」による写真のストレートな提示とは別のアプローチばかりだが、観るものの記憶を揺さぶるということでは、同じ狙いかもしれない。

[2024.05.11 / 2024.05.25 update]

 

【参考】

◎東京都写真美術館 https://topmuseum.jp

◎上野彦馬 https://ja.wikipedia.org/wiki/上野彦馬

【PR】

◎東京都写真美術館 https://amzn.to/3Qad9Xq

◎篠山紀信 https://amzn.to/4btuOSj 

#photography #camera #exhibition #TokyoPhotographicArtMuseum #topmuseum #museum #remembrance #ShinoyamaKishin #ebisu  #Design #tendym #展覧会 #写真展 #東京都写真美術館 #記憶 #リメンブランス #篠山紀信 #恵比寿